池田拓哉
2019年に山梨県道志村のキャンプ場で行方不明となり、今年5月に死亡が確認された千葉県成田市の小倉美咲さん(不明当時7)が行方不明になって3年になった。母のとも子さん(39)が21日、情報提供を呼びかけるホームページ(HP)を更新した。「美咲が天国で神様に守られて平安に過ごしていられるように」と祈りの言葉を述べるとともに、捜索協力者への感謝をつづっている。
とも子さんは「皆様への感謝の気持ちを忘れずに、天国で美咲に会える日まで神様からいただいたこの命を大切にし、美咲の分も長女と一緒に精一杯、このご恩をお返しできるように生きていきたいと思います。この3年間本当に本当にありがとうございました」と心情をつづった。
家族らはこれまで美咲さんの消息をつかもうと、チラシ約70万枚を配るなど情報提供を求めてきた。山梨県警には4800件以上の情報が寄せられた。県警の捜索は終わったが、現在も捜査は続いており、山中で見つかった衣服など遺品はまだ家族の元に戻っていない。
とも子さんは「手元に戻ってきたときには、『守ってあげられなくて本当にごめんなさい。帰ってきてくれてありがとう。おかえりなさい。』と伝えたいです」と記した。
2019年、キャンプ場で途絶えた足取り
美咲さんは19年9月21日に道志村のキャンプ場で、ほかの子どもたちがいた近くの遊び場へ向かった後、足取りが途絶えた。警察や消防、自衛隊などが16日間、周辺の山中や沢、ダムなどを捜索したが、見つからなかった。捜索はその後も断続的に続いた。
捜査が難航する中、4月23日に事態が急変。ボランティアで捜索を続けていた男性がキャンプ場から東に約600メートルの枯れ沢で人の頭の骨の一部を見つけ、2日後に通報した。
県警は40~50人態勢で周辺の捜索を続け、複数の人骨や靴、衣類などを発見。見つかった肩甲骨のDNA型鑑定によって、県警は「美咲さんは亡くなっている」と判断した。捜索は7月1日まで続いた。(池田拓哉)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル